整形外科の役割を簡単に書くと、外傷や各種病気からおきてくる骨、関節を中心とした運動器の治療を専門に行っており、その守備範囲は骨や関節、筋肉、神経、血管など多岐にわたります。発症原因もケガや事故などの外傷だけでなく、高齢化に伴う骨粗しょう症が基盤にあったり、成人病や癌などに起因する場合、さらには加熱するスポーツブームによる障害などもあり、患者数は増加の一途です。部位別にも、膝や股、肩、肘などの関節や脊椎、さらには手の外科、腫瘍外科、骨代謝、スポーツ医学など、内科や外科など他の診療科と同様に、細分化、専門化の傾向も最近は顕著となってきています。その点、回生病院整形外科には各種スペシャリストがそろい、ほぼすべての領域をカバーしています。
当院整形外科では、午前中に外来診察を行い、午後からは手術や検査を中心とした診療体制をとっておりますが、救急患者や、やむをえぬ事情には、できるだけの対応をと心がけております。どうぞ、お気軽にご相談ください。
整形外科とは人体の背骨・手・足など全身の運動器官を造りあげている、骨・関節・筋肉・靭帯・腱・脊髄・神経の病気、外傷(ケガ)による損傷、手足などの先天性疾患(生まれつきの奇形など)を取り扱う専門科です。病気・けがによって生じた運動機能の回復治療を目的とします。
そして整形外科の治療は、単に病気やケガを治すだけでなく、運動機能を元に回復させることを目的とします。運動機能の回復が十分に得られなかったとしても、残った機能を最大限に活用して、元の状態に近い機能に回復させることも整形外科の大きな役割です。
整形外科の手術は、脊髄・脊椎に対する手術・神経の手術・腱の手術・骨の手術(骨接合術など)・関節の手術(人工関節置換術など)等があります。また顕微鏡で切断された指や手足などの再接合術も行ないます。
年間2,000名余の新患患者数があり、一日60名以上の外来診察を行っています。大変、慌ただしい中にも、以下の理念、目標を掲げて、がんばっています。
年間入院患者は、約1,100名。非常に激しい入・退院と検査、手術をこなしています。
以上の事に重点をおき、看護の質の向上を目指し、日々研鑽、努力しています。
整形外科疾患のみならず、脳梗塞や頭部外傷後のリハビリテーションなども広く担当しています。最近は、肺炎患者の嚥下訓練や心・循環器疾患患者の運動療法も増えてきており、一日約200人のリハビリテーションを手がけています。
”機能障害(impairment)の回復に努めるだけではなく、能力低下(disability)の回復に全力を挙げ、ハンディキャップを最小限に。”を目標に、すべての患者さんの立場にたったリハビリテーションを心掛ける様、スタッフ一同、日々努力しています。
背骨や関節、筋肉などに対して、磁石を用いて行う画像撮影法です。レントゲンでは映せない軟骨や神経、出血なども鮮明に描出し、脊髄や脊椎疾患では特に有用な検査となっています。外来でも簡単に行え、痛みなどはありません。
椎間板ヘルニアや脊椎炎、脊椎外傷では必須の検査であり、また、関節疾患でも半月板や靱帯損傷の詳細を検査、把握することが可能です。いわゆる肉離れなどにも、筋肉内の出血程度や損傷範囲が評価でき、スポーツ復帰までの予後予測に役立ちます。
腫瘍外科では必須の検査となっています。
背骨や大腿骨の中のカルシウム量を計測する機械です。所要時間は約20分程度で、骨粗しょう症患者の重症度判定や使用している薬の効果判定には、必須の検査です。
最近では、保健所や各種の健康祭などで骨年齢判定がさかんに行われていますが、骨塩量測定を行っても、その後のフォローや親身になった説明などに乏しい事が多く、これでは、いたずらに人心を惑わすばかりです。
心配な方や興味のある方は、ぜひ一度お気軽に、ご相談ください。
骨も生きていますから、古い骨は壊されて(骨吸収)、新しい骨を作って(骨形成)補充するシステムがあり、そのバランスが崩れた状態が、骨粗しょう症です。
最近では、骨吸収や骨形成の程度を調べるマーカーも保険適応となり、その状態に合わせて、薬物を適宜変更、組み合わせて、病態に最も適した投薬を行っております。
理事長
松浦 一平
整形外科 統括部長
衣笠 清人
部長
小川 貴之
課長
小禄 純平
係長
篠﨑 智香子
リハビリテーション部 部長
森田 哲生
課長
横山 明人